
こんにちは
ミニマリスト ぬん です
ミニマリストを目指す過程で学んだ
少ないモノで、心地よく暮らすヒントをお届けしています。
「隣の芝生は青い」と言いますが、
本当のところ、芝生そのものは何も気にしていません。
気にしているのは“芝生の持ち主”、つまり人間の方です。


隣の芝生が青いと思うたびに、
自分の芝生をもっと青く見せようと、化学塗料で塗りたくる。
それでも満足できず、やがて芝生を真っ黒にしてしまう。
こうして、自分の芝生本来の美しさを失っていくのです。
そして、そんなふうに不幸になるのは一瞬です。
たったひとつの行動で、誰でもすぐに不幸になれます。
それは「自分を誰かと比べること」です。
比べるほど、幸せは遠ざかる


SNSを開けば、楽しそうな人生を送っている人がいくらでも見つかります。
「この人たちは輝いているのに、自分は…」と、気づけば勝手に比べて落ち込む。
それだけで、あっという間に幸せが遠のきます。
そして、この「比較」には終わりがありません。
たとえばガジェット。


最新のスマホが出れば「カメラ性能が上がった」と気になり、
新しいタブレットを見れば「軽くて便利そう」と思う。
でも、実際に使ってみると、
前のモノでも十分だったことに気づくことがあります。
家具も同じです。


ニトリや無印良品の家具を揃えて満足していたはずが、
SNSで北欧ブランドのインテリアを見ると急に物足りなく感じる。
一度「比べる目」を持ってしまうと、
家の中にあるどんなモノにも“足りない部分”が見えてしまう。
でも実際には、モノが足りないのではなく、
「満足を感じる心」が置き去りになっているだけなんですよね。
モノを手放して、比べない暮らしへ
私はモノを減らしていく中で、
「比べる癖」も少しずつ手放せるようになりました。
以前は他人の部屋を見て「わが家は、なんだか整っていないな」と思っていました。
欲しいモノを自由に買えて、手に入れている人がうらやましく感じたこともあります。


でも、今は違います。
誰かと比べて「欲しい」と思ったモノではなく、
自分に必要なモノを選ぶようになったからです。
比べることをやめると、
自然と「自分にとって本当に大切なもの」が見えてきます。
それはお金でもモノでもなく、
「自分の暮らしを、自分のペースで楽しむこと」でした。
経験は、比べられないからこそ豊かになる
心理学者ソニア・リュボミアスキーはこう言いました。
「自分が持っているハンドバッグは他人と簡単に比べることができる」と。


たしかに、バッグの値段やブランドはすぐに分かります。
だからこそ比べやすい。
一方で、川でBBQをした休日の思い出と、誰かの旅行の思い出を比べるのは難しい。


経験は比べづらい。だからこそ、幸せの持続時間が長い。
10万円で買ったコートの喜びは、時間とともに薄れていきます。
でも、10万円で行った旅行の思い出は、何年たっても鮮やかに蘇る。
思い出すたびに温かくなる──それが経験の力です。
比べないことで、「足りない」がなくなる


今、私が持っているモノは、誰かに見せるためのものではありません。
自分にとって「必要」だと思い、自分の意思で選んだモノだけです。
誰かの真似をして選んだモノは、きっといつか飽きます。
でも、自分で選んだモノは長く寄り添ってくれる。
それはモノだけでなく、人間関係や生き方も同じです。
自分にとって必要なモノが分かると、自然と「比べる相手」はいなくなります。
そうして、こう思えるようになります。
比べるのは、他人ではなく“昨日の自分”だということに。
おわりに:幸せの尺度は「他人」ではなく「自分」


人と比べてしまうのは、誰にでもある自然なこと。
でも、その比較が自分の心を苦しめているなら、そっと手放してみましょう。
幸せの尺度を「他人」から「自分」に戻すだけで、
目の前の風景は驚くほど穏やかになります。


芝生を青く見せる必要なんてない。
自分の芝生に、水をやればいいだけ。
それだけで、十分なんです。
比べない暮らしは、足るを知る暮らし。
今日から少しずつ、“自分だけの芝生”を育てていきましょう。
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