ぬんこんにちは
ミニマリスト ぬん です
ミニマリストを目指す過程で学んだ
少ないモノで、心地よく暮らすヒントをお届けしています。
昔から「なんでこんなに疲れやすいんだろう」と思うことがよくありました。
音や光、におい、人の感情…まわりの刺激を一つずつ受け取りすぎてしまい、
気を張って生きているような感覚がずっとありました。
人付き合いも得意な方ではなく、相手の表情や声色を伺いながら立ち回ってしまうタイプ。
その場の空気を読みすぎて、気づけばどっと疲れている自分がいました。
でもミニマリズムに出会い、結婚して、暮らしが変わっていく中で、ようやく気づきました。
「私は、HSP傾向がかなり強いタイプなんだ」と。


HSP(Highly Sensitive Person)とは、
生まれつき刺激に敏感で、深く処理する気質のこと。
5人に1人がHSP気質を持つと言われ、決して珍しいものではありません。
無理をしていた頃の自分を思い返すと、「そりゃあ疲れるよな…」とため息が出るほど、
気質に合わない選択ばかりしていたなと思います。
HSPは弱さではなく、ただ“合う生き方が少し違うだけ”の気質です。
この記事では、そんな私が自分の気質を理解し、暮らしを整え、
少しずつ楽になっていったプロセスを書きました。
同じように「なんだか生きづらいな」と感じている人に、
ひとつでもヒントになればうれしいです。
自分について少し


私は、HSP傾向がかなり強いタイプです。
音・光・においといった刺激に弱く、
特に車やバイクの排気音には強いストレスを感じます。
シーリングライトのような明るい光を浴び続けていると、
疲れてしまったり、寝つきにくくなったりします。
においにも敏感で、生ごみや魚の生臭い匂いは本当に苦手です。
自分が不在のあいだに、妻が家で何を食べたか
だいたい当てられるくらい、においには反応してしまいます。
街中にいても、いろいろな匂いを拾ってしまい、知らないうちに消耗していることも多いです。
また、人の表情や声色、空気の変化にもすぐ気づいてしまいます。
職場で誰かが叱られていると、自分のことのように驚き、緊張してしまう。
気がつくと、ビクビクしている自分がいます。
仕事を頼みたい時も、過剰に相手の表情や声のトーンを無意識に読み取り、
「今、大丈夫かな」「機嫌悪そうだからやめておこう」と、自分の言動を調整してしまう。
そんな私です。
幼い頃は、親や先生からは「内気な子だから」と言われることが多く
自分の中で
- 「周りと合わせないといけない」
- 「自分を出してはいけない」
- 「おとなしく、静かにしていれば平和に過ごせる」
そんなふうに思いながら、他人の顔色をうかがって生きていた時期もあります。


人と会い続けたり、外出が続いたり、人混みの多い場所に行ったあとは、
どうしてもひとりの時間が必要になります。
一度リセットしないと、心が落ち着きません。
一方で、少し休めば回復できるタイプでもあります。
刺激に弱いけれど、壊れやすいわけではない。
ただ、自分に合わない環境に長くいると消耗してしまう。
そんな気質だと、今は理解しています。
無理していた頃の暮らし
以前は、この気質を無視した選択を当たり前のようにしていました。
部屋は明るい方がいいと思い込み、
まぶしい照明の下で長時間過ごす。


大人数の飲み会も「付き合いだから」と欠かさず参加し、
賑わっている場所に行っては、帰る頃にはぐったりしていました。
ギリギリの行動や夜ふかしも日常でした。
深夜までバイトをすることも多く、体も気持ちも休まる時間はほとんどなかったと思います。
すべてが終わったあと、どっと疲れが出て、「なんだか疲れたな」とひとり反省する。
今振り返ると、相性の悪い環境の中で、ただ頑張り続けていただけでした。
転機は「整える」という考え方
変わったのは、「自分を変えなきゃいけない」と思うのをやめたときでした。
きっかけは、ミニマリズムとの出会いだったと思います。


モノを減らしたことで、時間やお金に少し余白ができました。
その余白で本を読むようになり、自分の気質について考える時間も増えていきました。
読書を通して、「これまで感じていた生きづらさ」や「疲れやすさ」に言葉がついていき、
ようやく自分のことを説明できるようになった気がします。


そこで代わりに始めたのが、暮らしや環境を引き算で整えることでした。
- 明るすぎない、暖色の照明
- 何も置かないダイニングテーブル
- 常に整った部屋
- 無理をして付き合っていた人間関係のリセット
- 予定を詰め込まない暮らし
- 人付き合いは少人数、本当に会いたい人だけ
- 情報をむやみに入れない
(攻撃的なSNSを見ない、スマホから距離を置く、ショート動画は見ない など)
我慢を重ねるより、刺激を減らすほうが、ずっと楽でした。
今の暮らしは、かなり静かで楽です
派手さはありません。でも、その分、心がざわつかなくなりました。


夜は自分の寝たい時間を決めて、早めに眠る。
自分の機嫌は、自分でしか取れないと分かっているので、
ひとりの時間も、意識してちゃんと取っています。
合わない場所には、無理して行きません。無理な人付き合いもしません。
たくさんの人と関わるより、本当に大切にしたい人に、時間を使うようになりました。
断ることにも、少しずつ慣れてきました。
そもそも、人混みに行くと疲れると分かっているので、外出が続かないようにしています。
それでも好奇心は湧くので、「行きたい」と感じたタイミングで出かける。
そのくらいが、今の自分にはちょうどいい。


そうした選択を重ねていくうちに、「疲れやすい自分」が、
少しずつ扱いやすくなっていきました。
参考になった本と人物たち
私のHSP気質を支えてくれた本と、「なにおれ」さんのご紹介をさせてください。
武田友紀『イラスト版「繊細さん」の本 人間関係も仕事もラクになる方法、集めました』


HSPの特徴や、どう気質を活かして生きるか、
ストレスとどう向き合うかが、やさしいイラストでまとめられています。
「繊細でも、生きやすくなる」という指針を、教えてくれた一冊です。
毎回、読むたびに肩の力が抜けて、心が軽くなります。
お守りのように、手元に置いておきたい1冊です。
武田友紀『今日も明日も「いいこと」がみつかる 「繊細さん」の幸せリスト』


これは「繊細さんの長所」に光を当ててくれる本。
私自身、この本をきっかけに、発信活動が自分の心を穏やかにしてくれることに気づきました。
- 自分を表現すること
- 創作することの心地良さ
これでいいんだと前向きに考えることができるようになった1冊です。
枡野俊明『かかえこまない練習 一人で頑張りすぎているあなたへ』


職場で誰かに頼ることが、とても苦手でした。
「今、忙しそうだな」「機嫌が悪そうだから頼りづらい」
そう考えてしまい、結局「自分でできるから」と、全部抱え込んでしまう。
頼る声かけができないまま、気づけば心だけがすり減っていました。
そんな私の背中を押してくれたのが、この本です。人は一人では生きていけないこと。
頼ることは、迷惑でも弱さでもないということ。
「かかえこまない」という選択肢を、静かに、でも確かに教えてくれました。
つい一人で頑張りすぎてしまう人に、おすすめしたい一冊です。
なにおれ さん


(著作家・ミニマリスト・YouTuber)


なにおれさんは、ご本人もHSP気質だと公表されています。
ラジオもYouTubeも観させてもらっていますが、全て刺さります。
私にとって「メンター」的存在です。
私はこの方の著書「ミニマリスト式超ヒュッゲ術」に出会い、人生が変わりました。


“心地よく生きるために、自分の感度を磨く”
“情報に飲まれず、自分のペースで暮らす”
という考え方に強く共感し、いまも大きな指針になっています。




特に、「なにおれ流 少ないものとお金で楽しく暮らす (TJMOOK)」は私のバイブル。
何度も読み返している一冊です。


さらに、「生きづらい人のための人生戦略」シリーズはKindle Unlimitedで読み放題対象。
著者自身の生きづらさの経験が土台にあるので、
HSPの人が“どうやってこの社会で生きやすさを作るか”を体系的に学べます。
繊細さん必読のシリーズです。


全て読ませてもらい、間違いなく今の心地よい暮らしが作られていると思います。
定期的に見返したいシリーズなので、
これを読むためにKindle Unlimitedを登録する時がよくあります。
まとめ:HSPは、弱さじゃなく設計の問題


HSPは、弱さじゃなく設計の問題です。
HSP気質そのものが、問題なわけではありません。
問題なのは、その気質に合わない暮らしを続けてしまうことだと思っています。
ミニマリズムを取り入れたのは、今振り返ると、間違いのない選択でした。
比較や競争、大量消費の中で、いつの間にか見失っていた自分に、
もう一度立ち返ることができたからです。
モノや情報を減らしたことで、自分の内側の声を、ちゃんと聞けるようになりました。
繊細だからこそ、気づけることがあり、書けることがあり、伝えられることがある。
妻は、「感性が豊かで、挑戦する力がある」と言ってくれます。
「あなたにしかできない表現が、きっとある」と、背中を押してくれる存在です。
周りに自分を支えてくれる人がいるのは、本当にありがたいです。
だから私は、これからも自分に合う、静かな暮らしを選び続けたいと思っています。
- 無理をしない。
- 自分の声を大切にする。
- 引き算をする。
それが、HSPの自分と一緒に生きる、いちばん簡単で、いちばん確かな方法だと思っています。


















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